(No.2)
ミッシングワーカーを出さない福祉社会を〜安倍総裁は「介護離職ゼロ」公約を守れ〜広島3区市民連合幹事
広島瀬戸内新聞社主/介護労働者(自治労連広島介護福祉労働組合執行委員)
さとうしゅういち
「ミッシング・ワーカー」。親の介護などで、労働現場を離れ、就業意欲もなくしてしまった人がなんと100万人以上。そんな実態を6月2日放送のNHKスペシャルは取り上げました。
就業意欲もなくしてしまったので、失業統計にも出てこない。しかし、親の年金頼みになってしまっている。そういう人が多数おられます。介護ばかりだと却って気がめいってしまうという悪循環にはまってしまう(仕事もしているほうが却って気分転換にもなる)人も多いのです。
今も、年間10万人以上の介護離職が起きています。しかし、介護サービスをもっと受けやすくなれば離職せずに済んだ方も多かったのではないでしょうか?
安倍総理は、2015年9月の自民党総裁選で「介護離職ゼロ」を掲げ、総裁に再選されました。介護離職をなくすことは、実は自民党員に対する責任でもあります。
しかし、総理は介護離職をなくすのとはあべこべの方向を進んでいます。総理は、財務省のいいなりで2015年度の介護報酬削減で多くの介護事業所を倒産に追い込みました。現役並所得の方に一律に2割負担を導入したことや、要支援の方を生活支援から外す、要介護3未満の方は新規の特養などの入所ができないなどの制度改悪を相次ぎ行いました。その結果、保険料を納めたのに必要な時にサービスを受けにくくなり、ご家族(働き盛り世代のお子さん)にも負担が大きくなっています。今後は、さらに生活支援サービスの切り捨てが財務省の圧力で進む可能性があります。
また、介護現場の人手不足も依然深刻です。施設の建物があっても職員が不足し、定員いっぱいまで受け入れられない施設も多くあります。現場では、余裕がないために人間関係が悪化し、サービス提供に悪影響が出ている場合もあります。また、人手に余裕がないために、見守りが十分できず、やむを得ず身体拘束をせざるを得ない、十分に利用者のお話を聞いてあげられないという事態も生じています。
現場の人手不足解消には、給料アップを含む待遇改善が一番です。しかし、安倍総理・加藤厚労相は、「10年以上勤めた介護福祉士」のみに8万円処遇改善をするという、実効性のない政策しか出していません(そんなに長く務める前に、ケアマネなどに転身している人も多い。)
「ミッシング・ワーカー」をこれ以上出さないためにも、安倍総理には総裁選での公約を守っていただきたいものです。総理のお友達の学校法人や武器や原発の企業を儲けさせるための予算を、社会保障に回せばよいではありませんか?あるいは、企業も介護離職が増えれば困るのです。特に儲かっている大手企業には公正な負担をいただけばよいではありませんか?
「公約してから3年近くもたっているのにあべこべのことしかしていない」?
そいつはだめだ!やはり、安倍総理、退場しかないですね!
「教員や公務員、高齢者を叩けば、大阪や日本は良くなる、若者のためになる」と言わんばかりに煽ったどこかの地域政党?介護予算をケチったら、親の介護で若者も苦しむだけですね。
やはり市民と立憲野党の協力で政権交代しかない!
エコでフェアな世界をヒロシマから国政へ 誰もがおきざりにされない社会を
さとうしゅういち Satoh Shu-ichi
E-Mail:hiroseto2004@yahoo.co.jp 携帯090-3171−4437
〒731−0138 広島市東区中山南1−30−4
広島瀬戸内新聞ニュース:http://hiroseto.exblog.jp/